<2023展示会レポート①> 2023年前期展示会の様子

早いもので2023年も半分近くまで過ぎ、私たちの前期展示会出展ラッシュがひと段落しました。今日は出展した展示会の様子を動画や写真でご紹介しつつ、①人入り(トラフィック)、②バイヤー動向について、それぞれの展示会ごとにまとめていきたいと思います。

1.  Ambiente  / アンビエンテ展
2. NY NOW / ナウ展
3. The Inspired Home Show  / インスパイアードホーム展


1.  Ambiente  2月3日~2月7日   https://ambiente.messefrankfurt.com/frankfurt/en.html

ドイツで行われる日用品の展示会では世界最大級の展示会であるアンビエンテ展。毎年約5000の出展社と、14万人の参加者が世界中から訪れます。以下で述べるアメリカのシカゴ展とは比較にならないくらい国際色の強い展示会です。私たちは前身のMira Design の2015年から連続で出展しています。今回は2021, 2022と二年連続でコロナでキャンセルになり、3年ぶりの開催となりました。これまで別々に開催されていたPaper World という文具系の展示会と、Christmasworld というクリスマスに関連した商品だけの展示会との合同開催でした。

1-1 トラフィックについて
3年ぶり、3展示会同時開催ということで出展社も来場者もこれまでで一番というくらいすごい人数が来場していました。会場も全12ホールがフルで使用されており、各日程の終了時間前後は駅に向かう人で大混雑するほどでした。

私たちの出展ブース @ Hall 9-1 C81


1-2. トレンドについて
これまでのアンビエンテ展で出会うバイヤーは上から順に東アジア、ヨーロッパ、中東、オセアニア、アメリカでアジア、特に中国が圧倒的に強かったのですが、今年はヨーロッパ、オセアニア、中東、アメリカ、アジアと順位が大きく変動しました。これまで日本製の品質や伝統、技術などが評価される展示会はパリで行われるMaison&Objet が有名でしたが、今回は特にヨーロッパやオーストラリアなど所謂先進国と呼ばれる国々の大手企業が、Made in China以外の品質の良い商品を探している印象を強く受けました。また、Zara Homeのバイヤーからは、「プラスチック製品は基本的に扱わないが、扱う場合はリサイクルされたもの、ないしリサイクルが可能なもの以外は扱わない」」というコメントもあり、そうした国々を中心にサステイナブルの意識がかなり強く浸透していると感じました。

次回開催:1月26日~30日   申し込みリンク 

 

2. NY NOW 2月5日~2月日  https://nynow.com/future-market/

毎回出展しているギフトの展示会であるNY NOW。今回は私たち史上最も良い、メインエントランス入ってすぐ目の前という最高のロケーションで臨みました。


2-1 トラフィックについて
 バイヤーのトラフィックの実数値は公開されていませんが、印象としては、会場の賑わいは、前回夏の半分以下。1日目は日曜かつ前日が東海岸側がこの冬一番の寒波となり国内外のフライトが乱れた影響もあり、スロースタートとなりました。2日目の昼以降からは、初日と比較すると人通りが増えましたが、会場全体およびBOUSブースともに、トラフィックは期待よりもかなり少なかったです。他の複数の出展社にもヒアリングしたが、特に1日2日目のトラフィックは非常に少なく、オーダー数も例年よりも低かったそうです。

BOUS のブースロケーション。エントランスからすぐ見える位置。

2-2. トレンドについて
 こちらでもやはりサステイナブル、ナチュラルといった傾向が継続している様子がうかがえました。色のトレンドとしては春夏向けの展示会ということもあり、パステルや明るい色調の商品が目につきやすくなっていました。

次回開催: 8月13日~16日  申し込みリンク 

3. The Inspired Home Show  3月4日~3月7日   https://www.theinspiredhomeshow.com/

3-1 トラフィックについて
今回はコロナ後二回目の開催となります。去年は海外からの渡航制限などもあり出展キャンセルが多く、会場の多くは空いたスペースになっており、全体の集客もかなり落ち込みトラフィックも少ない状況でした。今年は1600以上の出展社が戻り、来場者も30,000以上になりました。弊社のブースは今回は6ブース の合同ブースで、比較的メインエリアに位置できたので集客も多く、常に多くのバイヤーで賑わうことができました。

3-2. トレンドについて
こちらもAmbiente、NOWと同様、脱Made in Chinaとサステイナビリティが大きなテーマだったといえます。Dollar General (アメリカの100円均一ショップのようなもの。全米で15000店舗ある大型チェーン)や、Wallgreens 、CVSといった薬局(日本でいうコンビニのような位置づけ)などの大手もこれまでの仕入れとは異なるアイテムを探しに来場していました。こうした規模の大手は価格と供給力が重要になりますが、この点を乗り越えることができれば、大きな市場チャンスが待っているなということを実感できました。

 

次回開催:3月16日~19日    申し込みリンク   

 

以上が主に2023年前期に出展した展示会の様子とそのトレンドです。これ以外にもGlobal Pet ExpoやCoffee Expo といった展示会にも出展しましたが、ジャンルが異なるのでまたの機会にご紹介できればと思います。また、Natural Product Expo という食に関連した展示会の視察もお行い、アメリカのヘルシー、サステナな食トレンドの勢いも感じました。食関連のトレンドはかなり勢いがあるので今後少しずつ情報を発信していけたらと思います。

 アメリカの現地の展示会の情報についてご質問やお問い合わせがあればお気軽にご連絡ください!

 
Lily

BOUS 代表。中央大学卒業後、キャノンマーケティングジャパン入社後、BtoB デジタルマーケティングの販促に携わる。2014年に単身渡米。NYにて20年以上日本企業のアメリカ市場進出サポートを行うMira Design へ入社。その後7年間、ジェネラルマネージャーとして、市場調査、企画、デジタルマーケティング、メディアPR, 営業と包括的に日本企業の海外進出をサポート。2021年独立、Bous起業。

Previous
Previous

<現地レポート⑤> 急成長を続ける卸専用オンラインプラットフォームFaireとは?

Next
Next

<現地レポート④> アメリカで大人気、ジャパニーズデニムの底力